ゲームクリエイターのゲームレビュー

気になったゲームのレビューします

クラッシュ・ロワイヤル

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クラッシュオブクラン(以下クラクラ)で有名なsupercellの新作で、クラクラをよりモバイル向きにしたようなシミュレーションゲームです。クラクラIPを使用しているため、前作を知っている人には馴染みやすい見た目だと思いました。

1. 対人戦の魅力を最大限に引き出すシステム

バトルの目的は、画面手前にある自分のお城を守りつつ、奥になる敵にお城を破壊することです。それぞれ3つずつお城があり、3分以内に多くのお城を破壊した方の勝利になります。お互いにAIキャラや魔法を、「どの場所」に、「どのタイミング」で出すか、が非常に重要になってくるゲーム性です。

優れている点として、ステージの内容がランク1から最終ステージまで見た目以外すべて同じとなります。しかし、ランクに応じて手に入るカードによって様々なフェーズの戦略が存在するため、非常にシンプルなゲーム性を様々な角度から考えてプレイすることになります。単にレベルデザインが優れていると言ってしまえばそれまでですが、ゲーム性を変質させずに戦略性を昇華させているところにすごさがあると思いました。

また、大きなポイントとして、バトルはすべてリアルタイムの対人戦ということが挙げられます。これと奥深い戦略性が組み合わされることで、対戦の中で試行し、気づきがあり、新たな戦略が生まれる、といった面白さにつながります。

2. モバイル向きのUIとゲームループ

基本的な画面は「インゲーム」+「アウトゲーム 5画面」のみの非常にシンプルなUIになっています。アウトゲームはスワイプでシームレスに切り替わる5つのタブで制御されています。よくあるソーシャルゲームのように遷移ごとにネットワーク通信をしたりしないので、ストレスを感じることなく操作をすることができます。

タブの5つの項目の選択が興味深くて、「ショップ」「デッキ」「ホーム(バトル準備)」の他に、「クラン」と「おすすめバトルのリプレイ機能」にも同程度の比重を持たせています。対人戦に重きをおいているからこそ、クランでの助け合いやクラン内対戦での切磋琢磨、リプレイ機能で優れた戦略についての学習を誘導する目的があるのだと思います。

ユーザーがインゲームで成長することが目的のゲームで、そのために必要な機能のみをすべてアプリ内に内包しており、かつシンプルにまとめているというデザイン力が本当に素晴らしいと思いました。

さいごに

まとめる過程で重要だと思う部分のみをピックアップして紹介したのですが、どんな微細な機能にもすべて意味があり、それぞれがすべて影響しあうことによってこのゲームデザインが成り立っていることに気がつきました。全体の設計思想から細部の操作感に至るまで非常に洗練されており、僕個人の中では非常に理想的なゲームだと思いました。

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